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「御台本」にて、声劇用シナリオ掲載しています。もしよかったら、ご利用ください。#御台本
— koegeki.com (@koegekicom) 2023年3月26日
御台本 Written by odahttps://oda.koegeki.com
【登場人物】 | 【●性別】 | 【登場人物の概要】 |
---|---|---|
真琴 | ●女性 | 後藤真琴(ごとうまこと)。大学4年生。誰にも言えない恋心を抱えている。 |
信也 | ●男性 | 高橋信也(たかはししんや)。大学1年生。言い出せない憧れを抱えている。 |
【真琴の家。マンションの一室にて】
(ふたりとも、ほかの仲間を起こさないように静かに話している)
●真琴:あ、山岡君も寝ちゃったね。
●信也:落ちましたね。
●真琴:5人で呑んで、
●信也:3人寝落ちて。
●真琴:寝てもいいのよ?隣の部屋にお客さん用のお布団も敷いてるよ?
●信也:まだ、平気です。ウィスキーとってください。
●真琴:はい。
●真琴:あ、炭酸とってこようか?
●信也:いや、大丈夫、これ、使い切ります。
●真琴:あ、そうだそうだ。(立ち上がって台所へ)
●信也:いいですよ、先輩。
●真琴:えっと、確か……
●信也:(ウィスキーの炭酸割りをつくる)あ、ちょっと濃すぎたかな。
●真琴:あったあった。
●信也:まぁ、いっか。
●真琴:はい、氷。
●信也:あ、ありがとう、なんかごめん。
●真琴:いいのいいの、ついでついで。
●真琴:こっち。隣座って良い?
●信也:うん。いいですよ、真琴先輩の家だし。
●真琴:チーズ持ってきた。
●信也:あ、カマンベールじゃん。
●真琴:嫌いじゃない?
●信也:時々、買って食べてます。
●真琴:よかった。田村ちゃんカマンベール苦手って言っててさ。
●信也:あぁ、それで冷蔵庫に?
●真琴:うん。嫌いなもの置いておいてもね。
●信也:あんなにいいっぱい買ってきたのに、ぜんぶ食べちゃいましたね、オードブル。
●真琴:大学生5人集まったら、あっという間よ。
●真琴:ねぇ、このパッケージあけて?
●信也:いいですよ。
●真琴:チーズ買ったりするの?
●信也:うん買うよ。はい、開きましたよ、どうぞ。
●真琴:ありがと。あ、切れてるの買えばよかった。
●真琴:切ってこようかな…。
●信也:え?別にいいじゃん、みんな寝てるし、ちぎっちゃえば、手で。
●真琴:気にしない?
●信也:うん、ぜんぜん。
●真琴:どこからちぎろうかな。
●信也:ボク、時々やるんですけど、これ丸のまま、かぶりつくの好きなんですよ。
●真琴:なにそれ?贅沢ぅ。
●信也:やったことない?
●真琴:うん。やったことない。これ、ガブッと?
●信也:男の一人暮らしなんてそんなもんですよ。
●信也:学校帰りにスーパーで買ってきた袋の中から、
●真琴:うん
●信也:冷蔵庫に入れることなく、袋開けて、がぶ。
●真琴:この大きさを?
●信也:そ。安っすいワインを、いつものマグカップに入れて、カマンベールチーズをがぶり。
●真琴:それ晩御飯とか言うんでしょ?
●信也:うん。ゲームしながら。
●真琴:もーダメだよ、ちゃんと食べるもの食べてから、おやつにしないと。
●信也:あはは、姉ちゃんと同じこと言う。
●真琴:そりゃ言いますよ。
●真琴:サークルの大切な後輩が、そんな乱れた食生活してたらね?
●信也:でもね、それ一個丸っと食べたら、けっこう、お腹にキますよ。
●真琴:まぁね、1個まるごと食べるものではないしね。
●真琴:半分こ、する?
●信也:ひとくちガブッといってみたら?
●真琴:私が?
●信也:うん。試しに。
●真琴:くちに入んないよ。
●信也:そんな、ヘビみたいに、丸っと飲み込めって言ってませんって
●信也:ひとくちでそれ1個全部いったら、ほっぺ、こーんなんなりますよ。
●信也:(頬を膨らませて)んーーーー。って
●真琴:もう、すぐそうやって茶化す。
●信也:あははは
●信也:(ひょうきんな山岡先輩を真似て)
●信也:『さぁ、今夜も始まりました、
●信也:『カマンベールの
●信也:『カマンベールによる
●信也:『カマンベールのための祭典、
●真琴:(笑)ちょっとぉ
●信也:『カマンベールチーズ
●信也:『ひとくちチャレンジ、
●信也:『カマンベイベーのお時間です!
●真琴:山岡君の真似しないでよ(笑)
●信也:『エントリーナンバー、
●信也:『8億6千4百飛んで7番、
●真琴:選手多すぎ
●信也:『ボイコネ大学心理学部4年生
●信也:『後藤真琴の挑戦です。
●真琴:やるの?
●信也:『さぁ、今の意気込みを
●真琴:どういう競技よそれ。
●信也:『「どういう競技よ」
●信也:『秘めた闘志をメラメラと燃やしております。
●真琴:ガブッといっていいの?
●信也:うん。
●信也:『さぁ、ただ今の世界記録は、
●信也:『ボイコネ大学心理学部4年生
●信也:『山岡たけしの、
●信也:『76267.2マイクロメートル。
●真琴:え?どういう記録?
●信也:7センチ6ミリくらい。
●真琴:え?これ8センチ無いよね。
●信也:山岡先輩なんで。
●真琴:あははは
●真琴:山岡君ならひとくちでいきそう。
●信也:さぁ、グリーンフラッグが振られました、
●信也:追い風48メートル
●真琴:吹き過ぎ。
●信也:『さぁ、ひとくちで飲み込めば世界記録です。
●真琴:無理無理
●信也:いいよ、どうぞ。
●真琴:(ひとくちかじる)っあむ。うんうん。
●信也:もー、世界記録かかってたのに
●信也:おいしい?
●真琴:うん。
●真琴:おいしいおいしい。
●信也:でしょ?
●真琴:これもぐもぐしながらお酒飲みたくなるね。
●信也:あ、先輩のグラスは?
●真琴:あ、あっち、でも飲み干しちゃった。
●信也:これ飲む?ウィスキーだけど。
●真琴:いいの?
●信也:嫌じゃなければ。
●真琴:もらうね。ありがと。
●信也:いいでしょ?
●信也:カマンベール、かぶりつくの?
●信也:好きなんですよね~、これ。
●真琴:いいかも。
●真琴:なんかいけないことしてる感じ。
●信也:いいでしょ?実家でやったら、姉ちゃんにぜったい怒られる。
●真琴:どこで覚えるの?
●信也:いや、切るのめんどくさくなっただけで。
●真琴:あ~、やっぱ信也はそうなんだなぁ。
●信也:なに?
●真琴:なんか、普段から、なんていうの?
●真琴:そういう固定概念ぶちやぶるみたいなの、
●真琴:アイデアマンって、田村ちゃんも言ってたけど
●信也:言ってましたね。
●真琴:カマンベールの食べ方ですら、
●真琴:なんか感心しちゃう。
●信也:いや、めんどくさがりなだけですけどね。
●真琴:信也も食べなよ?
●信也:いいの?平気?
●真琴:うん、ぜんぜん平気。
●信也:(ひとくちかじる)
●信也:っあむ。うんうん。
●信也:うまい。これこれ。
●真琴:はい、お酒。
●信也:うん。ありがと。
●信也:(ひとくち飲んで、ため息)
●信也:なんか、あっという間ですね。
●真琴:ん?
●信也:久しぶりにみんなで遊んで、
●信也:真琴先輩ん家で酒飲み始めて。
●真琴:日付変わったぐらいから、
●真琴:ひとりずつ眠って。ね?
●信也:ね。
●信也:結局、このふたりが最後まで残る。
●信也:みたいなの、定番になってますね。
●真琴:ね。
●信也:先輩はさ、
●真琴:ん?
●信也:就職決まったじゃないですか?
●真琴:うん、なんとかね。
●信也:社会人になったらさ?
●真琴:うん?
●信也:こうやってみんなで集まるのも、
●信也:できなくなるのかな?
●真琴:どうしたの?
●信也:いや、なんかさ。
●真琴:どうなるかわかんないけど、
●信也:うん?
●真琴:ゆるーくつながってれば、また、一緒に呑めるよ。
●信也:ですよね。
●真琴:なーに?しんみりしちゃって?
●信也:いや、なんとなく。
●真琴:かわいいやつだなぁ、もう。
●信也:そうやってすぐ頭ガシガシする。
●真琴:私さ、弟欲しかったんだよね~。
●信也:弟キャラだと思って油断してると、
●真琴:なに?
●真琴:油断してるとどうなるの?
●信也:ボクもさ、一応男ですから?
●真琴:うん。チーズ食べる?はい、あーん。
●信也:そうやって。
●真琴:人間って不便よね?
●信也:不便?
●真琴:ひとりひとりの気持ちなんてね、わかんないよね?
●信也:そうですね~。
●真琴:みんなも気持ちよさそうに眠ってるけどさ、なーに考えてんだかね。
●信也:真琴先輩?
●真琴:なに?
●信也:真琴先輩は、好きな人いないんですか?
●真琴:ふふふふふ
●信也:そうやってすぐはぐらかす。
●真琴:お味噌汁つくったら飲む?
●信也:あ、うん、のみたい。
●真琴:ちょっと台所行ってくる。
●信也:あ、俺も一緒に行っていい?
●真琴:うん、いいよ、おいで。
●信也:うん。
●信也:(二人で台所へ)
●信也:真琴先輩のさぁ、お味噌汁ってさ
●信也:なんか、おいしいんだよね。
●真琴:変なものは入れてないよ?
●信也:どうやって作ってるのかなぁ?って?
●真琴:まずは、お水を鍋にいれて~、わかします~。
●信也:それはわかるって。
●真琴:あ、換気扇回してもらっていい?
●信也:あ、これね、
●真琴:信也?
●信也:なに?
●真琴:今日のお味噌汁なにがいい?
●信也:なにって?なにがあるんです?
●真琴:えっと、わかめと、だいこん、豆腐、お揚げさんと、なめこもできるよ?
●信也:なめこがいい。
●真琴:そしたら、お湯にだしの素入れて、
●真琴:そこにささっとこれを、水でぬめりとって、煮ちゃえばいい。
●信也:あ、このチーズ全部食べちゃいそう。
●真琴:あ、ひとくちちょうだい。
●真琴:手濡れてるから、
●信也:はい、あーんして
●真琴:あーん。うん、おいしい。
●信也:あと、全部食べちゃっていい?
●真琴:うん。
●信也:お味噌なに使ってるの?
●真琴:これ実家から送ってもらってる。
●信也:あ~、それかぁ。
●真琴:うん。自家製。
●信也:だからかぁ。
●真琴:だから?
●信也:なんか、同じようなのがお店に無くって。
●真琴:分けてあげようか?
●信也:ん~、分けてもらうっていうか、
●真琴:お味噌汁、信也にずっと作ってあげよっか?
●信也:うん。
●真琴:バーカ。
●信也:えー、つくってほしいじゃん。
●信也:おいしいから。
●真琴:おいしいって言ってくれるのはうれしいけどね。
●真琴:あ、お味噌汁用の、お椀出して。
●真琴:そこの、
●信也:これ?
●真琴:えっとねぇ、その右のちょっと大きめのほう。
●信也:こっち?
●真琴:うん、そっち。
●信也:さっと洗うね。
●真琴:うん。
●信也:真琴先輩?
●真琴:火を止めてっと。
●信也:ふきんで拭ったほうがいい?
●真琴:外側だけ、ちょっと拭いて?
●信也:これ使っていいい?
●真琴:うん。
●信也:はい、
●真琴:お箸、そこに刺さってるの
●信也:うん。
●信也:朱色の真琴先輩の?
●真琴:うん、それ私の。
●真琴:はい、できあがり~。
●信也:鍋、俺洗うよ?
●真琴:ううん、まだ熱いから、水出して、置いておいて。
●信也:はーい。
●真琴:はい、どうぞ。
●信也:はい、お箸。
●真琴:やけどしないでね?
●信也:ふーふー、(飲む)
●信也:あー、これこれ。
●真琴:美味しそうに飲むね。
●信也:胃にしみる~。
●真琴:おじさんくさいなぁ、もう。
●信也:真琴先輩のお味噌汁、
●信也:すっごい好き。
●真琴:はいはい、ありがとね。
●信也:どうしたの?
●真琴:ふーふー、(飲む)
●真琴:(大きくため息)
●信也:先輩?
●真琴:ん?
●信也:先輩の卒業式までには、さ、
●真琴:ん?
●信也:また、みんなで呑もうね。
●真琴:うん。いいよ。
●信也:真琴先輩?
●真琴:なに?
●信也:やっぱりおいしい、お味噌汁。
●真琴:そのくらいだったら、信也なら、いつでもつくってあげるって。
●信也:うん。ありがと、真琴先輩。
●真琴:……。
●信也:あーー、おいしい。
●真琴:よかったね。
●信也:うん。
*** おわり ***
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